地下鉄九段下の駅を出て、千鳥ヶ淵のほとりを12分程度歩いたオフィス街の中、三番町KSビルにある山種美術館。
この美術館は日本でも数少ない日本画専門の美術館です。日本を代表する日本画家たちが明治時代から現代にかけて描いた作品が、こじんまりとしていながらもゆったりとした空間に展示されています。
展示されている作品1つ1つからは、華やかな、でもどこか優雅で静かな印象を受けます。画面いっぱいに花が描かれていても、うるさく感じることなく、心にすんなりと、深くしみ込んでくるようです。油絵の発色とはちがう、日本画独特の岩絵の具のやさしい、しみこむような色感が、私たち日本人の心にすっとしみ込んでくるのでしょう。
寺院の障壁画やふすま絵など、古くから日本人の生活のかたわらにあった日本画は、私たちになじみやすいものだと思います。そんな日本独特の絵画、日本画をお子さんと一緒にじっくり観てはいかかでしょうか。
また年に8〜9回展示が変わり、季節にあわせた展覧会も行われます。
春には美術館までの道すがら、お花見の名所千鳥ヶ淵で桜が楽しめますし、美術館では毎年恒例の「桜」展が開催され、花と名画の競演も楽しめます。作品に描かれている四季折々の風物から、日本の自然を思い浮かべると、改めて私たちの国の良さを感じることができるかもしれません。近くには緑がいっぱいの北の丸公園もあります。お天気のいい日には、絵を見た後のお散歩にもってこいのロケーションでしょう。
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- 國井 万紗子
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